小児が熱を出したら

「子供の体がすごく熱くて、計ったら熱があるんです。今朝から上がったり下がったりを繰り返しています。今からみてもらえますか?」

いつも小児鍼をしている女の子(2歳)のお母さんからお電話をいただきました。


急に体温が上がったり下がったり・・・。

感染症による間欠熱の可能性も考えられます。

このような場合、お電話でカウンセリングを行い、

緊急性(スグに病院に行かれるべきか)を確認します。



Q:熱は何度位ありますか?

「37度~38.5度位を上がったり下がったりです。」

Q:鼻水・咳など風邪に似た症状はありますか?

「どちらもありません。少し汗ばんでるくらいです。」

Q:首を振ったり、耳に手をやる動作はありますか?

「ありません。」

Q:抗生物質やその他お薬を飲んでいましたか?

「飲んでいません。」

Q:怖い人の傍にいたり、疳の虫が強かったりは?

「いつもと同じです。特にないと思います。」

Q:体温計の種類は?

「耳で計る電子体温計です。数秒でピピッとなるタイプです。」



風邪の症状がない発熱です。

間欠性(上がったり下がったり)の熱も気になります。


風邪の症状が無い場合(遅れて出る場合もあります)、

意外に多いのが中耳炎によるものや、

突発性発疹(熱が下がると発疹が出てきます)です。



中耳炎の発熱

頭を動かしたり、耳に手をやったりが増えたり、

中耳炎の方の耳をお布団や枕に押し付けたり、

という行動が見られます。



薬剤アレルギーによる発熱

薬剤アレルギー性の発熱もあります。

抗生物質などを何日か続けて服用した後に起こる、

薬剤に対するアレルギー反応としての発熱です。


「念の為にあと何日か抗生剤を飲んでおきましょう」

は必ずしも良いとは言い切れません。

体内の良い菌も殺す薬です。

「必要最低限でいいよ、ママ」

と乳幼児の体が教えてくれているようです。


解熱剤について

免疫が活動する温度は38~39度と言われています。

免疫に必要だから、体はワザと体温を上げるのです。

ウィルスとの戦いが終わる前の解熱剤は、

免疫の邪魔をして症状を長引かせるだけです。

乳幼児は熱の塊。熱が上がりやすいのが正常です。

慌てて解熱剤を飲ませてしまうのは逆効果です。



ストレスなど心因性の発熱

乳幼児の発熱(上がったり下がったり)で多くみられるのが、

心因性(ストレス性)によるものです。

初めて見るもの、聞くもの、触るもの。

乳幼児の脳内では、常にフル回転でそれらを整理し、

受け止める為の準備が行われています。


大人からみれば当たり前のものでも、乳幼児なりに

ストレスや緊張や恐怖と戦う準備をしているのです。

お子さんの目線で見つけてあげるのも大事です。

大人から見ると、驚くほど些細な事だったりします。



体温計について

体温測定のミスもあります。

正確に体温を測定するには、

水銀式で10分くらいかけて計るのが良いとされますが、

動いてしまう乳幼児には、ちょっと難しいかも知れません。


耳で1秒で測れるタイプは大変便利ですが、

平衡率から推測測定するタイプなので、

プラスマイナス0.5度位の誤差は出るようです。

あまり細かい数字を気にしない時の測定に使って下さい。

おかしいな、と思ったら何度か測定し直して欲しいのです。



乳幼児は、まだ成長の途中であり、

さまざまな器官や組織の発育が未熟です。

その為、頻繁にコントロール失調を起こします。

これは成長に伴うもので病気ではありません。

こうして体で覚えていくのです。


例えば、寒い外からいきなり暖房が効いたお部屋に連れてきたら、

乳幼児の体温は室温に合わせて上がってしまうことがあります。

このような反応を繰り返しながら、

「平熱を維持する」ことを体で覚えていくのです。


様々な状況を考えてみて、

お子さんが今日一日どうだったかを振り返ってみて下さい。

お子さんを取り巻く環境について思い起こしてください。


そして、すぐにお薬に頼らずに、

少しの間様子を見るといった事も必要です。

免疫や治癒の反応の為に、

体が必要として発熱させている場合も多いのです。

乳幼児は代謝が盛んで環境に敏感に反応します

発熱は高めが普通です。40度位はちょくちょく出ます。



小児はりのすすめ

当院では、乳幼児の健康促進を目的に

お子さんの全身(心)にアプローチする

小児はりを実践しています。


小児はりは、脳や諸器官の成長促進、

神経や精神の安定(落ち着きや情緒の育成)、

即効性、刺さない安全性などが見直され、

欧米の先進諸国でも盛んに研究・実践されています。


最近では、お子さんの健康・成長のサポーターとして

小児はりを取り入れられるご家庭も増えています。


ブログ文章 橋本昌周

2019年06月26日